ISAMU KATAYAMA BACKLASH Official Only Shop OSAKA

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動物の皮から革へのプロセスを鞣し(なめし)と言います。
鞣しによって、動物の皮から革製品を製造するための素材が作られます。
皮は劣化しやすく、鞣しによって防腐処理が実施され皮を保存可能な「革」にします。

現在の鞣しの主流は大きく分けると2つです。

ひとつはクロム鞣し
クロム塩を主成分とする化学物質を使用して革を柔らかくし、耐水性を高めます。
クロム鞣しは非常に迅速に行われるため、革の鞣しプロセスが1日〜5日で完了します。
これにより、大量生産が可能で、製品の供給を早く行うことができます。
環境への影響ですがクロム鞣しに使用されるクロム塩は、地下水や土壌に浸透する可能性があり、汚染のリスクを持っています。

もうひとつの鞣しがタンニン鞣しです。
バックラッシュが使う革は主にこちらのタンニン鞣しの革を使っています。

植物由来のタンニンを主とする物質を使用して革成分を柔らかくし、耐久性を高めます。

非常にゆっくり時間をかけて鞣すので5ヶ月〜6ヶ月ほど時間がかかります。
(もっとかかるものもあります)
タンニン鞣しは、天然の植物由来のタンニンを使用するため、環境に対する影響が比較的小さいとされています。

タンニン鞣しの革は自然な風合いがあり、色合いや質感が時間とともに変化し、使い込むほどに美しさが増します。

タンニン鞣しの革の割合は、革市場全体においてとても少ないものです。
理由は製造するのに手間(高いコスト)と時間がかかることが、タンニン鞣しの革の生産量が少ない一因となっています。

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Argento Nero
アルジェント ネロ

2024年発売




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「イタリアンレザー」は、高品質な革製品の素材として世界中で評価されている、
イタリアで生産された革を指す一般的な用語です。

イタリアは長い歴史と伝統を持つ革製品の生産国として知られ、
数ある革の生産国の中でもイタリアンレザーは世界的にトップクラスの評価をされています。

イタリアンレザーは安全な基準に従った製造プロセスで
良質な原皮選びからフィニッシュの工程まで、高品質な革を徹底して生産しています。


ショルダーレザーとは、肩周りの革になります。

肩周りはよく動かすので筋肉が発達しています。
そのためショルダーレザーは比較的厚手で耐久性が高く、
しっかりとした質感を持っています。

またトラと呼ばれるシワが多いのも特徴のひとつです。

写真の革に中に見える線のような模様がトラになります。
トラが多いもの、少ないもの、濃いもの、薄いもの、
横や斜めや縦に入っているもの様々です。

トラは時間の経過とともに薄くなることはなく、
その動物が生きた証で唯一無二の印になります。


Argento Nero
アルジェント ネロ

2024年発売

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THE LINEで使っていたエレファントレザーのブルー。

革の単位は日本ではds(デシ)
1dsは10cm×10cm

ライダースを作るには
ライダースの形や革にもよりますが
1着350ds〜450dsほど必要です。

上のエレファントレザーのブルーの大きさは60ds
わりと大きそうに見えますがライダース1着分もない
革の量になります。

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エレファントレザーは編み目模様が特徴です。

手で撫でると
見た目以上にしっとりソフトな手触りです。








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エレファントレザーはワシントン条約によって

厳格な制限の元で国際取引が行われています。

ワシントン条約は、自然のかけがえのない一部をなす野生動植物の特定の種が
過度に国際取引に利用されることのないようこれらの種を保護することを目的とした条約です。

この条約は、絶滅のおそれがあり保護が必要と考えられる野生動植物を附属書Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ
3つの分類に区分し、附属書に掲載された種について
それぞれの必要性に応じて国際取引の規制を行うこととしています。

附属書Ⅰ 
絶滅のおそれのある種で取引による影響を受けている又は受けるおそれのあるもの。
対象種一例、オランウータン、ゴリラ、ジャイアントパンダ

附属書Ⅱ
現在は必ずしも絶滅のおそれはないが、取引を規制しなければ絶滅のおそれのあるもの。
対象種一例、ライオン、クマ、タカ

附属書Ⅲ
締約国が自国内の保護のため、他の締約国・地域の協力を必要とするもの
対象種一例、セイウチ、ワニガメ、タイリクイタチ

エレファントレザーは
1989年にワシントン条約で取引禁止の付属書Ⅰに記載されましたが
密猟が少なくワシントン条約以降個体数が増え、農業被害などが多くなり
1997年にワシントン条約附属書Ⅱに分類されました。


付属書Ⅰですと商業目的の取引は禁止されていますが
附属書Ⅱだと厳格な制限下での商業目的が可能になります。

とは言え、革の絶対数が牛に比べると
市場に出回ることがずっと少ない希少な革になります。

エレファントレザーは大小のシボやダイナミックなシワが無数にあり
1枚の革の中でも様々な表情が存在する革です。






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バックラッシュ定番の
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ダブルショルダー製品染め財布
(写真はKHAKI)

数あるバックラッシュの財布の中でも
一番バックラッシュらしい(機能より革感を大切にするところ)
財布で発売以来10年以上売れ続けているモデルです。

ダブルショルダーと言うのは牛革の肩になります。

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両肩を使いますので
ダブルショルダーと言います。

この財布に使われているのは日本の革です。
(ジャパンダブルショルダー)

元々革の裁断は下の写真のように縦に行われていました。

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このショルダーレザーの大きさだと財布は作れても
ベルトやライダースは作れないので
革を縦ではなく横にカットするようにタンナーさんにお願いして
ダブルショルダーの革を手に入れていました。

※ちなみに海外だと元々縦ではなく横でカットするので
ダブルショルダーと言わずショルダーと言い
ショルダー言えばダブルショルダーのことを指します。

このショルダーレザーは首周りの革です。
よく動く部位のため繊維が密で非常に丈夫な部位になります。
トラやシワが多く皮革らしさのある革です。

革には元々の傷や蚊に刺された後などもあります。
また個体によりシワやトラが少ないもの、または多いものがあります。
天然皮革の特性上としてご理解いただければ幸いです。

それでは新品の318-03のKHAKIを2点比べてみます。

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トラ少なめです。

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こちらは細かいトラやシワが入っています。
使って時間が経ってもトラやシワはなくなりません。
どちらが良い悪いでもありませんので
ご自身の好みで選んでいただくのが最良だと思います。

店頭では在庫全て見ていただき、お好きなものを選んでいただいております。
またネットだと在庫分全ての写真を見たいとメールをいただければ対応しております。

次はお客様がお使いいただいて5〜6年の財布と新品の比較です。

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バックラッシュの使うベジタブルタンニンのダブルショルダーは
革のエイジングも素晴らしいです。

右が新品、左がエイジングしてる財布。
トラがくっきり見えます。

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新品はそのままだとフタがまだ閉まりません。

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使用するとこのようにフタはピタッと閉まります。

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手前がエイジングしたもの、奥が新品。

色が深くなり艶が上がっているのがわかるかと思います。

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フタの裏はスエード面になります。
わりと毛足が長めでざらっとした(少し硬め)革ですが
こちらも使うと変わっていきます。

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こちらは毛足が寝てざらっとした印象はありません。
写真の腕がよくないので見たままを写しきれませんでしたが
実物はこの裏面でも光沢があります。

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なんとなく艶があるのが伝わるでしょうか....

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フタを開けたところ。
右がエイジング、左が新品。
アンティークの家具のような風合いと色艶でトラがかっこいいです。

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自身の成長と共に変化を愉しんでいただける
バックラッシュを代表する財布です。

318-03
ダブルショルダー製品染め
財布
27,500円


















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